モバイルバッテリーでごみ火災 4年で111億円被害「氷山の一角」
渡刈クリーンセンターで起きた火災=愛知県豊田市で2023年2月(豊田市役所提供)
8月5日毎日新聞によると、モバイルバッテリーなどに使われるリチウムイオン電池が原因とみられる発火事故が、ごみ収集車やごみ処理施設で相次いでいる。リチウムイオン電池を使った製品の多様化が背景にあるとみられる。火災で収集車や処理施設が破損し、修繕などにかかった被害額は100億円を超えるとする調査があり、環境省は「製品をよく確認し、自治体のルールに従って正しく処分してほしい」と呼びかけている。
◇ゴミ処理場など被害、非常事態にも 愛知県豊田市のごみ処理施設「渡刈クリーンセンター」で今年2月21日、火災が発生し、焼却炉の一部が使用できなくなった。焼却するごみの処理能力が最大3割ほど低下したため、市は4月から7月まで「ごみ非常事態宣言」を発令。ごみの排出量削減と適正な分別を呼びかける事態になった。その後の調査で、リチウムイオン電池を含む製品が「燃やすごみ」に紛れていたためと結論付けられた。 同様の火災は全国で相次いでいる。環境省によると、リチウムイオン電池が原因とされる火災は2020年度に1万2765件で、前年度の9732件から増えた。独立行政法人「製品評価技術基盤機構(NITE)」の集計では、18~21年度に起きた5529件の火災の被害額は約111億円。担当者は「判明しているのは氷山の一角に過ぎない」とみる。
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